近藤丈靖「一週間の休暇」
2011年5月 7日 09:00
サラリーマンとして溜まった未消化の休みを消化せよと上司から指導があり、担当するラジオ番組「独占ごきげんアワー」を来週お休みする事になりました。
およそ一週間の休暇をどう過ごすべきか。
考えた結果、私はこのたび東日本大震災の被災地にボランティア活動に行く事にしました。私にとってボランティア活動なるものは初めてですが、グループでなく単独で被災地に向かいます。
夜行の高速バスで仙台に入り、仙台で三泊しながら、石巻市や岩沼市など、県外からのボランティアを必要とする地域へ電車やバスで通い、お手伝いさせて頂く予定です。
お手伝いさせて頂くとは言っても、何の仕事に従事するかは現地のボランティアセンターへ行ってからの指示待ちですし、本当にお役に立てるのかどうかも分かりませんが、とにかく出来る範囲で精一杯お手伝いさせて頂く気構えでいます。
ところで、私が今回被災地へ向かう理由が二つあります。
被災地で困っている方の役に立ちたいという気持ち、それと、自分の自信のなさです。
私は、ラジオで話す仕事をしていて、東日本大震災関連の話題に触れる時、発言の度に自分で歯が浮くような感じがしていました。
所詮、自分なんて今回被災しているわけでもなく、被災地に行ったわけでもない、そんな自分に何が分かるんだ、軽々しく被災地の事について公の電波で話すな。そんな風に言うもう一人の自分が私の心の中にいるのです。
これでは自信を持ってマイクの前で喋れるわけがありません。
無論、数日被災地を訪れただけで全てが分かるはずがありません。しかし、少しでもいい、ラジオパーソナリティである自分の中で、何かが変わればと思っています。
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