「健康寿命」とは健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる時間のことを言います。
新潟県民の平均寿命と健康寿命の差は男性でおよそ8歳、女性で12歳です。
BSNがスタートした「にいがたケンジュプロジェクト」は、健康寿命を平均寿命に近づけていきたいと考えています。
『ゆうなび』の特集1回目は、そもそも「健康寿命」はなぜ大切なのかを考えました。
■ 街頭インタビュー
まずは新潟駅前で、道行く人に「健康」に対してのインタビューを行いました。
「健康は大事。今年70歳になるが、いまだに仕事ができていることが嬉しい。」(男性)
「最近風邪をひきやすくなった。インフルエンザなど気を付けている。」(女性)
「ちょっとしたストレッチやウォーキングを始めたところ、1年間医者に掛からなかった。」(女性)
など、かなりの方が健康に対しての高い関心をお持ちでした。
■ 三条市の取り組み
健康寿命を伸ばすための取り組みが行われていると聞いて、伺ったのは三条市立図書館です。
この日は、三条市にお住いの方を中心に16人が本の除籍作業をしていました。
作業をしながら関係ないおしゃべりに花を咲かせる皆さん。
このおしゃべりが健康寿命増進の秘訣のようです。
これは社会に出て楽しく生き生きした時間を過ごし健康寿命を増進させようと、三条市が取り組む「プラチナエイジ躍進計画」の一つです。
参加者は
「1週間に1回皆さんにお会いしたり、お話しをしたりして、楽しく作業させてもらっている」
「作業もがんばるし、おしゃべりもがんばる。楽しく、生活に張り合いができた」
とおっしゃていました。
市には、介護施設や公民館などからボランティアの依頼があり、市役所に窓口を設けて市民ボランティアとマッチングをしています。1日平均40件ほどの問い合わせがあるそうです。
現在はボランティアなどとして、現在、約900人が登録しています。
あくまでボランティアですが図書館の作業のほか、公園の草取りなど1日4時間未満で500円の謝礼金が市から支給されます。
三条市のご担当者はこの取り組みに関し、「社会の担い手として活躍いただき、張り合いをもった生活をしていただくことが健康寿命の延伸につながると考えている」と話してくれました。
この「プラチナエイジ躍進計画」は、厚生労働省の「健康寿命を伸ばそう!アワード」の自治体部門で、県内では初めて優秀賞を受賞しました。
■ 新潟県の健康寿命
新潟県の健康寿命の全国順位は、2010年は男性が36位、女性が23位でしたが、2016年には男性10位、女性11位と、順位が上がっています。
県の担当者は「健康寿命が短いことは社会的な損失にもつながる」と話します。
健康寿命の全国順位の上昇に関しては、様々な要因はあり、ひとつには絞れないが、健康に対する意識は高まりつつあると感じているようです。
健康寿命が伸びることで、医療費や介護費を抑えさらに、自分自身も明るく楽しく生きることができる。
健康寿命の大切さ、老若男女問わず、考えてみてはいかがでしょうか?
(『 ゆうなび 』 2019年 4月 4日放送)