今回のテーマは「減塩」 。
市内のスーパーには減塩の商品がズラリと並んでいます。
食品だけでなく、醤油にお塩などの調味料まで「減塩」。
特設のコーナーも設けるなど、意識の高さを伺わせます。
新潟市の醸造メーカー・石山味噌醤油株式会社さんではなんと
「塩分0%」のお味噌を開発。
常務取締役製造部長の養田武郎さんによれば、楽天サイトの味噌部門で1位を獲られたこともあるそうです。
いまも製造が追い付かない程、求めている方がたくさんいるのだそうです。
飲食店でも減塩に注目しています。
新潟グランドホテルの「日本料理レストラン 静香庵」さんが提供する
「ほほえみ御膳」は、健康な食事・食環境を実現したことを証明する「スマートミール」で三つ星を取得。
ボリュームがあるのに、600Kcal、食塩はわずかに2.1ということで、
カロリー制限をしていたり、健康を気にされている方の中に大人気とのことです。
日本人の高血圧患者の方は4300万人、予備軍が2000万人。
合わせると6300万人、実に日本人の約半数の方が高血圧に注意が必要な状況です。
今回は管理栄養士で、新潟大学で客員教授も務めていらっしゃる長谷川美代(はせがわみよ)さんに「減塩」をテーマにお話しを伺いました。
長谷川先生は先程の新潟グランドホテルの「ほほえみ御膳」もプロデュースされました。
■ 「塩分」を意識しましょう
まずはクイズです。
Q1. 日本人の「成人の1日あたりの塩分摂取の上限目標はどれくらいでしょう?
① 男性 8g未満 女性 7g未満
② 男性12g未満 女性10g未満
③ 男性15g未満 女性13g未満
正解は①です。
高血圧の疾患がある方は、さらに1g減らすことを目標としています。
ちなみに 8g というとこんなくらいです ↓
皆さんよく口にするものの塩分量の目安はこちらです↓
カップ麺などは、スープを全部飲んでしまうとかなりの塩分量になるものもありますので、食べ方に注意しないといけないですね。
塩分摂取量を控えるためのポイントがこちらです。
① 調味料は「かける」のではなく、
「つける」ように心がけましょう。
② 塩分以外の味を取り入れる。
例えば出汁や香辛料、柑橘、酢などで代用してみて下さい。
③ 食べ過ぎに気を付ける。
やはり食事量が多いと、摂取する塩分も多くなってしまいがちです。
また、食品を購入して頂く際に、注目して頂きたいのは成分表示の「ナトリウム」欄。
食塩=ナトリウムではありません。
ナトリウム約400gが食塩1gに相当すると覚えておくと良いでしょう。
カロリーは意識しても、塩分を数字として意識してされている方はあまりいないのではないでしょうか?
是非 日々の食事で、これはどれくらい食塩が含まれているのか、を意識してみて下さい。
■ 塩分を排出してくれる栄養素
ではここで再びクイズです。
Q.体内の塩分を排出するのに効果的な栄養素は何でしょう?
① リン
② 鉄
③ カリウム
正解は③の 「カリウム」 です。
カリウムはナトリウムを対外に排出してくれる働きをしてくれます。
また血圧の上昇を防いでくれるので、心臓病や脳卒中の予防に効果的なのです。
※ ただし腎臓が悪い方は注意が必要です
「カリウム」は野菜・果物・海藻・マメ類に多く含まれますので、
是非摂るようにしましょう。
■ 減塩野菜スープ
家庭で簡単に作ることができる、減塩野菜スープのご紹介です。
マグカップに水を入れ、切った野菜を入れてレンジでチンするだけ!
カリウムは水に溶けるので、非常に効率の良いスープになります。
味が物足りない、という方は塩ではなく、胡椒や七味、カレー粉、トマト、酢などを入れてみて下さい。
いま何ともないという人も、塩分を摂り過ぎている方は
将来の病気を防ぐため、1g を減らす努力を 今日から是非始めてみてください。
(『 なじラテ。』 2019年 5月11日放送)