主食・主菜・副菜、バランスの良い食事を心掛けましょう
今回は6月19日が 「食育の日」 ということで、「食育」に関わる県の取り組みについて
県福祉保健部健康対策課・健康食育推進係・重住 京子(しげずみきょうこ)さんにお話しを伺います。
健康食育推進係は、県民に健康づくりを啓発している部署です。
重住さんは管理栄養士の資格を持っており、食育の推進の他、食品の栄養成分表示に関わる相談、給食施設への栄養管理の指導などを行っているそうです。
Q.「食育」とはよく聞く言葉ですが、改めてどういうことか教えて頂けますでしょうか?
私たちにとって、「食」は毎日欠かせないものですよね。
その「食」をめぐっては、「食」を大切にする心の欠如や、栄養バランスの偏った食事・不規則な食生活をする人の増加、肥満や生活習慣病の増加等様々な問題があります。
日ごろから気になっている方も多いのではないでしょうか。
こうした課題に対応するため、国民運動として食育を強力に推進していく「食育基本法」が平成17年に制定されました。
この食育基本法の中で「食育」とは「生きる上で基本であって、知育、徳育、及び体育の基礎となるべきもの」「様々な経験を通じて「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得し、健全な食生活を実践する人間を育てること」とされています。
Q.「食育」と聞くと、こどもだけのものという印象ですが、そうではないのですね。
6月は食育月間、そして19日が「食育の日」とのことですが。
はい。食育はこどもからお年寄りの方まで全てを対象としています。
6月の「食育月間」は「食育基本法」の成立が6月であったため、
また19日の「食育の日」はゴロ合わせで、「育(いく)」という言葉が「19」という数字を連想させることが理由で制定されました。
新潟県では、第2次新潟県食育基本計画で
「食を通じて、健全な心身を培い、豊かな人間性を育む」
ことを基本理念として、関係機関の皆様と協働して、食育を推進しています。
また、6月の食育月間と合わせて、県内の市町村で様々なイベントを行っています。
例えば、スーパーマーケットとタイアップした減塩や生活習慣病予防の啓発等を行っています。
県民の皆様に参加いただけるイベントを一覧にして県のホームページに掲載しておりますので、
ご覧頂き、ぜひご参加頂ければと思います。
新潟県ホームページ : http://www.pref.niigata.lg.jp/kenko/1356843487375.html
Q.でも食育は「健康寿命」にどのように関係があるのでしょうか?
健康寿命の延伸のためには、若い世代からの生活習慣病予防の取組が重要です。
食生活、運動、休養などが生活習慣病予防のポイントとして挙げられますが、
食生活の面では、食育月間でも啓発している
「正しい生活リズムで、主食、主菜、副菜をそろえた食事」
を実践することが大切です。
新潟県の現状として、成人の朝食の摂取状況は、
- 平成29年で「ほとんど食べない」者の割合が9.7%と約1割の人が朝食を食べていない状況で、
特に20歳代の男性は23.2%と朝食をとらない人が多い状況です。
- 「主食・主菜・副菜のそろった食事を食べる人の割合」は
平成27年で84.4% → 平成29年で76.1%と 低下している状況です。
Q,今後県としてはどのようなことを啓発していかれるのですか?
まずは「正しい生活リズム」と「主食・主菜・副菜のそろった食事」を実践していただきたいと思っています。
「正しい生活リズム」を整えるためには、
・ 朝ごはんや夕ごはんを決まった時間に食べる、
・ 夜食を控える、
・ 日中に身体を動かすこと
などがポイントとなります。
また、
[主食]となる ごはん、パン、めん等の料理、
[主菜]となる 肉、魚、卵、大豆等の料理、
[副菜]となる 野菜、きのこ、海藻類等の料理
の3つを食事にそろえることを意識して頂きたいですね。
Q.健康寿命の延伸へ、リスナーへのメッセージとアドバイスをお願いします。
お忙しい方は、調理して主菜・副菜を揃えることがどうしても難しいという場合もあるかと思います。
納豆やタマゴは主菜になる食品ですし、副菜はカット野菜などをスーパーで購入することで補うこともできます。
是非工夫しながら、バランスのよい食事をとるように心掛けて下さい。
今回の食育月間を機会として、ぜひご自身の食生活を見つめ直していただき、
食事を楽しみながら健康づくりにつながる食生活を心がけていただければと思います。
健康寿命の延伸は、県では食育に関連して「バランスのとれた食事」がダイジ!ということですね。