突然スタジオのゲストの前に出されたふたつのお茶碗。
中にはお味噌汁が入っています。
それぞれを皆さんに飲んでもらい、質問をしました。
「見た目は同じですが、美味しかったのはどちらですか?」
格付けするわけではないのでご安心を。
せーの、
ご覧の通り、全員が①番と答えました。
見た目が同じお味噌汁ですが、実は①には「カツオ昆布だし」が入っていました。
皆さん、こんなに違うのかと改めてビックリ。
ということで、今回のケンジュプロジェクトは 「だし」をテーマに取り上げます。
■ だし人気
実は「だしパック」の売り上げは右肩上がり。市場が拡大しています。
新潟でも2018年三条市にだしの専門店がオープンしています。
「だし」を使えば、お味噌の量を減らし、減塩につながることから
健康を意識した方の購入も増えてきているそうです。
そこで今回は、新潟県栄養士会の小林則子さんから
上手な だし の使い方、ちょっと変わった だし の取り方などを教えていただきます。
小林さんは日々、こどもからご年配の方まで、幅広い年代の方に食事の指導をされているそうです。
■ みなさん「だし」を正しく取れますか?
ここで工藤アナウンサーからスタジオの皆さんに質問。
「家でしっかり だし を取っていますか?正しく取れますか?」
ご覧のリアクション。
自信をもって取っている、という方はいませんでした。
ということで、小林さんに基本のかつおだしの取り方を教えていただきます。
① 沸騰したお湯 1ℓ に、かつお節 15gを入れます。
② グツグツしたら火を止めて、かすお節が沈むのを待ちます。
③ 沈んだら、キッチンペーパーをしいたザルで濾して出来上がり。
事前に同じやり方で作っただしをスタジオの皆さんに飲んでもらいました。
!!
「これ、だしだけ?」
塩を入れていないのにしっかり味が出ていてビックリ。
さらに風味があって。
だしをとるのは手間がかかりそう、と思っていた方、こんなに簡単にできちゃうのです。
■ こんなものからも取れる「だし」!
実はだしは色々なものから取れるのです。
これも実はだし。何からとっただしか想像できますか?
ちょっと飲みやすくして、またスタジオの皆さんに飲んでもらいました。
甘いだし?
野菜の甘味がするがする...
1種類じゃない、色々な味がする...?
実はこれ、たまねぎの皮、カボチャのたね、にんじんのへたなど、
結構捨てられそうな野菜の部分から取っただしなんです。
これは野菜くずのだし、「ベジブロス」と呼ばれ、いま注目されているだしなのです。
野菜の中でも皮やへた、根っこなど、植物が成長していく上で重要な栄養が
たくさん詰まっている部分は、抗酸化作用があり健康に非常に良いとされています。
作り方は簡単。
【ベジブロスの作り方】
① まずは鍋に1ℓの水と、洗った野菜くず、料理酒を小さじ1はいを入れ、強火で沸騰させます。
② 沸騰したら火を弱め、15~30分煮てください。
③ 最後にキッチンペーパーを敷いたザルで濾して出来上がり
簡単に作れて栄養もあり、また味噌汁や煮物、カレーなど様々な料理に使えます。
冷蔵庫に入れておけば、季節によって違いますが、5日くらいはもちます。
■ 忙しい方には
これでも忙しいから...という人は、もう「だしが出る食材」を使いましょう。
お勧めは「きのこ汁」です。
作り方は簡単。
鍋に、ほくしたまいたけ、しめじや塩昆布などを入れ、醤油・塩をちょっと入れて煮立たせ、仕上げにネギをまぶすだけで、おいしくいただけます。
きのこは旨味成分を持っていて、1種類ではなく、たくさんのきのこを入れることで、相乗効果でおいしくなるそうです。
その他にもこれらの食材が旨味成分を含んでいますので、組み合わせることでおいしさが増します。
美味しく減塩ができる だし。
皆さん是非つかってみてください。
(2019年12月7日放送)