皆さんは最近、運動していますか?

新型コロナウイルスの影響で外出を自粛されていた方も多かったと思いますが、

そうすると、運動不足になりがち…

そこで今回は、お年寄りから子どもまで、家でできる運動を専門家に教えてもらいました。

2004_yunabi_iedemo_1.JPG

 

■“外出自粛”で運動不足に…?

私たちの健康に欠かせない「運動」ですが、皆さんは一日にどれくらい体を動かしていますか?

 

(街の人)

「Q普段、運動していますか? 何もしない。歩かないから。ちょこっと買い物に行くにも車だから」

2004_yunabi_iedemo_2.JPG

 

厚生労働省によると、65歳以上の高齢者は1日に合計40分以上の運動が推奨されています。

しかし、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、不要不急の外出自粛が続いています。

この状況について、専門家に話を聞きました。

 

(新潟医療福祉大学 健康科学科 佐藤敏郎 教授)

「友達と散歩をしていたが、それができないからということで、自分も散歩をやめてしまったという話を聞いている。体を動かさないことによって、例えばバランス能力なども衰える。そうすると、転倒しやすくなるということも心配になってくる」

2004_yunabi_iedemo_3.JPG

 

運動不足は、筋力低下だけではなく、骨粗しょう症や生活習慣病などのリスクも高まるといいます。

そこで、こうした状況でもできる運動について尋ねてみると…

 

(新潟医療福祉大学 健康科学科 佐藤敏郎 教授)

「自宅で動くしかないので、例えば画面越しに見る体操ですよね」

2004_yunabi_iedemo_4.JPG

 

■家でも手軽に動画を見ながら体操を!

佐藤教授がおすすめするのは「にしかん みんなの体操」です。

2004_yunabi_iedemo_5.JPG

この体操は2017年に新潟市西蒲区が作ったもので、インターネットで動画を配信しパソコンやスマホで見ることができます。

2004_yunabi_iedemo_6.JPG

この体操の考案者は、新潟市で活動する運動指導士の高島善史さんです。

 

(T-Conditioning代表 高島善史さん)

「外に出て、どこかの教室に行って運動する状況をなかなか作りづらいので、動画で配信されている運動を活用するのもひとつの手ではないか」

2004_yunabi_iedemo_7.JPG

 

 

 

 

 

■「にしかん みんなの体操」

・ステップ① ストレッチで筋肉をほぐし、体をあたためます。

2004_yunabi_iedemo_8.JPG

・ステップ② 続いて、お尻や太ももなどの大きな筋肉を動かすトレーニングをします。

2004_yunabi_iedemo_9.JPG

・ステップ③ そして、その場でウォーキングを行います。

2004_yunabi_iedemo_10.JPG

・ステップ④ 最後にストレッチをして体を整えます。

2004_yunabi_iedemo_11.JPG

(T-Conditioning代表 高島善史さん)

「いすに座ってもできるし、床に座った状態でもできるので、その人の体の状況と体力に合わせて運動ができるようになっている」

2004_yunabi_iedemo_12.JPG

 

「にしかん みんなの体操」は、ゆったりとしたリズムに合わせてできるので、高齢者にもやさしい体操になっています。この体操について、新潟医療福祉大学の佐藤教授は「いろいろな体力要素、筋力や柔軟性、持久力、バランス能力が5分間の体操の中でうまく凝縮されている非常にいい体操だ」と評価しています。

 

 

このような体操と階段の上り下りなどを組み合わせ、こまめに体を動かすことが大切です。

「にしかん みんなの体操」は新潟市西蒲区のホームページなどで見ることができます。

2004_yunabi_iedemo_13.JPG

 

■休校の子どもも一緒にエクササイズ

一方、運動不足は高齢者だけではありません。

子どもたちが自宅で過ごす時間が増えると思いますが、そんな時にお父さんやお母さんと一緒にできるエクササイズも教えてもらいました。

2004_yunabi_iedemo_14.JPG

 

・ペア運動

まずは親子がペアで行う運動です。

子どもは三半規管が養われ、大人は腕や足、体幹など全身の筋肉を鍛えられるそう。

運動指導士の高島さんによると、特に子どもは耳の中にある体の傾きを感知するセンサー=平衡感覚を働かせながら運動をすることが大事だということです。

2004_yunabi_iedemo_15.JPG

 

・木登り運動

続いては子どもがお父さん、お母さんの体を木登りのように登っていきます。

高島さんは「筋肉がただ単に働くのではなく、外から受けた刺激に対して必要な方向と必要な力の量を頭の中で認識して筋肉が動く」と指摘していて、大人も子どもも全身の筋肉のトレーニングになります。

2004_yunabi_iedemo_16.JPG

 

 

・家にあるもので運動

どこの家庭にもあるシーツなどの大きな布もトレーニング道具になります。

お父さんとお母さんが子どもの重さを感じながら体をしっかり動かすことができると高島さんは指摘します。

2004_yunabi_iedemo_17.JPG

 

また、運動が終わった後は、お子さんに体の上を転がってもらうと、お子さんは運動に、親の側からするとマッサージになるそうで、反対に大人が子どもの体の上を転がってもOKです。

「信頼するもの同士の肌と肌が触れ合うことで、脳の中でオキシトシンというホルモンが分泌され、感情が落ち着いたり、心地良い気持ちになったりする作用があるといわれている」と高島さんは話します。

2004_yunabi_iedemo_18.JPG

外で人と会ったり、思いっきり遊んだりすることができない中、親子でコミュニケーションを取りながら体を動かすことで、体だけでなく心の健康にもつながるということです。

2004_yunabi_iedemo_19.JPG