工藤淳之介アナウンサー

寿命ではなく健康寿命、「ケンジュがダイジ」と題してお送りしています。
2024年11月はにいがた健口文化推進月間ということで、この健口とは健やかに口と書いて、「けんこう」ということで、デンタルケアについて考えていきます。』

工藤淳之介アナウンサー

にいがた健口文化推進月間は、県民1人1人が歯やお口の健康に関する正しい知識を持ち、毎日の歯・口腔の管理や定期的な歯科検診を習慣として続けてもらうことを目的に定められたものです。
今年もイケメン四銃士が健康立県にいがたアンバサダーを拝命しておりまして、「アナウンサーは歯が命」ということで、実際に我々イケメン四銃士のメンバーも定期的に歯科医に行っています。
定期的に歯科医に行って、デンタルケアするということをもちろん宣言していますし、皆さんにもすすめています。』

工藤淳之介アナウンサー

そうした中で、本日はゲストをお迎えしております。
新潟県歯科医師会の奥山次郎先生にお話を伺います。
奥山先生、よろしくお願いいたします。』

新潟県歯科医師会 奥山次郎先生

よろしくお願いします。』

工藤淳之介アナウンサー

奥山先生は2024年6月にもご出演いただいておりますが、改めて先生の歯科医院、どちらにあるか教えてください。』

新潟県歯科医師会 奥山次郎先生

はい。三条市旧下田地区で「じろう歯科診療所」をやっております。』

工藤淳之介アナウンサー

早速ですが、今日はどんなテーマについて教えていただけるのでしょうか?』

新潟県歯科医師会 奥山次郎先生

はい。突然ですが工藤さん、8020運動って聞かれたことはありますか。』

工藤淳之介アナウンサー

もちろんです。この番組ももう長く担当しておりますし、いろいろと歯のお話も勉強してきました。
「8020」。数字ですと8020になりますけど、存じておりますよ。
80歳までに20本の歯を残そうという運動ですよね。』

新潟県歯科医師会 奥山次郎先生

その通りです。では、80歳で20本残すということですが、工藤さんの歯(永久歯)は全部で何本あるでしょうか?』

工藤淳之介アナウンサー

はい。これも勉強しました。28本ですか。』

新潟県歯科医師会 奥山次郎先生

はい、素晴らしい。正解です。工藤さんにはちょっと簡単すぎましたね。』

工藤淳之介アナウンサー

ただ、なぜ80歳で20本の歯が必要だという考え方になるのでしょうか。』

新潟県歯科医師会 奥山次郎先生

はい。大体20本以上の歯が残っていれば、硬い食品でもほぼ満足に噛めることが科学的に明らかになっているのです。
生涯1本も歯を失わないということが一番大事ですが、できるだけ満足に噛める20本までは残しましょうということなのです。』

工藤淳之介アナウンサー

だから20本なんですね。
ちなみに達成率といいますか、どのぐらいの方が80歳で20本を実現されているのでしょうか?』

新潟県歯科医師会 奥山次郎先生

はい。8020運動は平成元年に開始されました。
当初は全国平均で10%程度の達成者でしたが、令和4年の調査によると、51.6%ですので、2人に1人は達成しています。』

工藤淳之介アナウンサー

かなり上がったのですね。』

新潟県歯科医師会 奥山次郎先生

しかし、新潟県では40%弱で平均を下回っているのが現状です。』

工藤淳之介アナウンサー

うーん、残念です。新潟県は厳しい結果となっていますね。
ただ、新潟の歯といえば、ご存知のリスナーも多いと思うのですが、12歳の子供たちの虫歯は、新潟県は全国で一番少ないのですよね。』

新潟県歯科医師会 奥山次郎先生

そうなんです。大人になってから、きちんとケアできていない方が多いというのが現状です。』

工藤淳之介アナウンサー

子供のときは全国一なのになんだかもったいないですね。』

新潟県歯科医師会 奥山次郎先生

学校卒業すると歯科検診を受ける機会も少なくなりますからね。』

工藤淳之介アナウンサー

はい。歳を重ねても健康でしっかりとご飯を食べるためにも歯を残すということは本当に大切になりますよね。
では、歯を失う原因ですが、これは歯周病が多いと聞きますが、いかがでしょう。』

新潟県歯科医師会 奥山次郎先生

そうですね。
歯周病もコロナウイルスと同じ感染症の分類ですが、全世界で最も蔓延してる病気としてギネス記録にもなっています。』

工藤淳之介アナウンサー

ギネス!?なんか嫌なギネス記録ですね。』

新潟県歯科医師会 奥山次郎先生

日本人の成人で8割が罹患しているって言われており、30代から70代の3人に2人は感染しているという調査もあります。』

工藤淳之介アナウンサー

もうほとんどの人がと言っていいわけですからね。
しかしこの数字に毎回驚くのですが、実際そんなにいるのですか。』

新潟県歯科医師会 奥山次郎先生

そうなのです。
ほとんどの人が歯周病に罹患しているわけなので、誰もが歯周病のリスクがありますし、20代の方でも15%程度、歯周病を発症しているとも言われており、若いうちから注意が必要です。』

工藤淳之介アナウンサー

年齢に関係なく、もう幅広い世代で感染しているのですね。』

新潟県歯科医師会 奥山次郎先生

軽度の歯周病であれば進行をくい止められますので、まずは早期発見・早期治療のためにも、現状を把握していただきたいです。
また、歯周病菌が糖尿病や心筋梗塞を起こしたり、悪化させたりして、全身との関わりが問題となっています。
最近では、いざ手術となっても、歯周病があるという理由で術後の感染を考えて、延期や中止になることもあります。
単に歯が抜けてしまうだけではなく、歯周病により亡くなってしまったりと、全身との関わりが非常に怖いのです。
また、歯周病は何も症状なく、静かに進んでいき、いざ症状が出てくると、歯がぐらつく・腫れて痛いとなるともはや歯を抜かないといけない状況だったという場合が多いのです。
何度も言いますが、今の状況を把握し、早期に治療や予防を受けることが重要ですね。』

工藤淳之介アナウンサー

とにかく早くということですね。歯周病、怖いです。
口腔内だけではなく、全身疾患にも深い関わりがあるということでした。』

工藤淳之介アナウンサー

さあ、ここまで今週は新潟県歯科医師会の奥山次郎先生に伺ってまいりました。
来週は他にも歯を抜く原因になってしまうことなどを伺ってまいります。
引き続き、来週もどうぞよろしくお願いいたします。』

新潟県歯科医師会 奥山次郎先生

はい、よろしくお願いします。』

<放送内容はこちらから>