このたびの東日本大震災で、
被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げるとともに、
犠牲になられた多くの方々のご冥福を心よりお祈りいたします。
そして、いまだ安否の分からない方がご無事であることを心から願っています。
今日のごきげんアワーは番組内容を変更して、
地震の情報を中心にお伝えしてまいりました。
被害の大きかった地域の皆さんや、
大変な状況にある皆さんへ思いを馳せながら、
「今、わたし達ひとりひとりに何が出来るのか」
「災害に対してどう備えていくべきなのか」を、
3時間、ラジオの前の皆さんと一緒に考えてまいりました。
いただいたメールやFAXの中には、
「悲惨な映像や悲しい事実に胸がしめつけられる」
「連日の報道を見聞きしていると涙が出る」
というメッセージがたくさんありました。
「何も出来ない自分がもどかしい」
という方もいらっしゃいました。
私もそう感じていました。
でも、
今日の放送を通して、
少しずつですが、
本当に微力かもしれませんが、
私たちにも何かできることがある、と思うようになりました。
例えば、節電。
例えば、公共交通機関の利用。
例えば、エコ運転。
例えば、真偽のわからない情報をむやみに人に伝えない。
例えば、募金。
一人の力は小さいかもしれないけれど、
皆の力が合わされば大きくなります。
私も、
自分が出来ることを、
最大限、
していくつもりです。
私たちから、
新潟から、
「輪」を広げていきませんか。
災害への備えも、
今わたし達に出来ることのひとつ。
昨年の神戸の研修で、
防災・減災への意識がいかに大切かを教えてもらいました。
災害について家族で話し合うことも、
非常用持ち出し袋を用意することも、
家具を固定することも、
普段から近所の人に声掛けすることも、
全て、防災・減災につながります。
どれも、今日から始められること。
悲しいけれど、自然とともに生きる私たちが天災を避けることは難しいかもしれません。
でも、起こってしまった時の被害を少しでも減らす努力は出来ると思います。
ご家族で、学校・職場で、ご近所の皆さんで、
話し合ってみてください。考えてみてください。
いざという時、
あなたの命を救ってくれるものと信じています。
新潟県のHPにも防災・減災について詳しく載っていますので、参考にしてください。
http://www.pref.niigata.lg.jp/HTML_Simple/japanesegen.pdf
番組にご出演いただいた3人の方のお話をまとめます。
◆新潟県中越地震発生後から小千谷市で防災の取り組みを続けて来られた、
NPO法人 防災サポートおぢやの理事長・関広一さん。
報道される映像を見ていると、
「何かお手伝いをしたい」「ボランティアに行きたい」という気持ちになりますが、
関さんは「現地の状況を尊重して、地元自治体の募集を待ちましょう」とおっしゃいました。
「被災地からの要請がない場合は、むやみにボランティアに行かない」
中越地震の経験を踏まえた関さんの言葉には説得力を感じます。
受け入れ態勢が整っていなければ、
お互いが戸惑うことになるので注意しましょう。
◆京都大学防災研究所・巨大災害研究センターの矢守克也教授。
これまで様々な地震の研究や防災教育に取り組んで来られた矢守さんですが、
お話の中で、
「今回の地震はあまりにも予測を超えたものであった」
「自分達が今まで訴えてきたことに虚しさを感じている」
「私たちは本当に『本気』で取り組んできたのだろうか」
「我々は大いに反省すべきである」
と、ご自身を責めていらっしゃる言葉が続きました。
矢守さん達だけではなく、
情報を伝える立場にある私たちにも反省すべき点がたくさんあると思います。
「本気で防災に取り組んできたか」
「本気で減災を伝えてきたか」
そう聞かれたら、私は、
胸を張って「はい」とは答えられません。
矢守さんの問いかけに、
私も今こそ見つめなおす時だと感じました。
◆新潟県中越沖地震を受けて、特に子ども達の心のケアに取り組んでいらっしゃる、
柏崎市の未来予想図実行委員会の下條茂代表。
今回の地震で切ない思いを抱えている方々を前に、
私たちはどんな言葉をかけたらいいのかわからなくなってしまいます。
下條さんは「こんな順序でお話を聞いたらいいよ」と教えてくださいました。
まずは、「お話聞いてもいいですか?」と声をかける。
次に、「どんなことがありましたか?」と事実を伺って、
「考え」を聞いて、「感情」を話してもらう。
積極的に語りたい方も、そうでない方もいらっしゃいますので、
慎重に見極める必要がありますが、
「話す」ことは「感情の整理」につながるのだそうです。
また、子ども達の感情の整理には、
絵を描いてもらうことが有効です。
心の中を吐き出すということが、とにかく大事。
子ども達は不安です。
「大丈夫だよ」「お母さん、お父さんがついているよ」
と声をかけてあげてください。
下條さんのお話では、
連日の報道で震災の様子を見て、
中越沖地震での体験を思い出してしまう子どももいるようです。
そんな時、「もう地震は起きないよ」とつい言ってしまいたくなりますが、
子ども達にも、事実をしっかりと伝えて、
その上で、強く優しく抱きしめてあげてください。
大人の私たちでも受け止められないようなことが現実に起きています。
子ども達の小さな心がいっぱいになっていないはずがありません。
こんな時こそ、笑顔で、
安心させてあげてください。
未曾有の事態を前に、
誰もがどうしていいかわからず、
立ち止まってしまいそうになりますが、
矢守教授のお言葉を借りると、
わたし達ひとりひとりが出来ることを、
本気になって考えて、
真剣に向き合うべき時が、
今、来ているんだと思います。
私も今、何が出来るのか。
一生懸命考えます。
山田かおりでした。
<義援金の受付>
東日本大震災の被災者を支援するため、
BSNと新潟日報社では義援金を受け付けます。
受付期間は、明日15日から5月31日までです。
振り込みの先の口座は4つあります。
◆ 第四銀行本店 普通口座 2584496
◆ 北越銀行古町支店 普通口座 2019218
◆ 大光銀行新潟支店 普通口座 3040143
◆ 新潟県信連本店 普通口座 0016613
口座名は「東日本大震災義援金」
銀行の窓口扱いの場合には手数料は無料になります。
BSNの本社・支社に直接お持ちいただいても、
また、現金書留で郵送していただいても結構です。
但し、義援金は現金に限らせていただきます。
皆さまのあたたかいお気持ちとご協力をお願いいたします。