今回のポイントは、斉藤、佐藤など、「藤」がつく苗字の発音です。
新潟弁では、例えば「斉藤」「内藤」「近藤」など、
「とう」「どう」で終わる苗字に敬称の「さん」を付けると、
発音が、「斉藤さん」「内藤さん」「近藤さん」でなく、
「さいとぅさん」「ないとぅさん」「こんどぅさん」になる傾向があります。
また、「佐藤さん」の呼び方も独特で、
「佐藤さん」ではなく「さっさん」という発音になります。
(スキット)
(夫)なんだ、このボールペン。はぁはぁ。
先うちに来た「さいとぅさん」が忘れていったんだな。
(妻)どうしたんだね。そのボールペン。
(夫)おう、さっきうちにいたった「さいとぅさん」の忘れもんらがね。
(妻)おめさん、何か言うてんだね。
さっきうちにいたったしょなんて「さいとぅさん」でねて。
あのしょなんて「さっさん」らねっかね。
(夫)おう、おう、そうらったな。そらそら。
「さいとぅさん」でね。「さっさん」らった。
(妻)おめさんてほんのきに人の名前覚えらんねれねぇ。
この前も「ないとぅさん」こと別の名前で呼んでいたったがね。
(夫)しょうがねねっか。
年がいぐと物忘ればっかしるようになんだて。
(妻)なにさ、おめさんなんてわぁけ時からそうらねっけ。
(夫)そんげことねぇわや。
(妻)そんげことあるて。俺と初めておうた頃なんて、
いっつも俺の事「こんどぅさん、こんどぅさん」言うて、まちごて呼んでたねっけ。
(夫)そんげことねわや。
(妻)そんげことあんだて。
(近藤アナより注意)
尚、このコーナーで紹介している言葉は、
主に新潟市とその周辺で使われている方言ですが、
それでも、世代や地域によって、
使い方、解釈、発音、アクセントなどに
微妙な違いがある事を御了承下さい。
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