今回のポイントは、「もの」を意味する「がん」という言葉です。
新潟弁では「もの」を意味する「がん」という言葉があり、
前に何らかの修飾語を付けて使用されています。
ですから、「私のもの、あなたのもの」と言う場合は、
「俺のがん、おめさんのがん」となりますし、
「私が食べるもの」「私が大好きなもの」と言う場合は、
それぞれ「俺が食べるがん」「俺がでぇ好きながん」となります。
(スキット)
(夫)おっ、うまそげらな。おめ、何食べてんだや。
(妻)ないとぅさんとこからもろたシュークリームらがね。うんめは。
(夫)おう、そうかそうか。俺にも1つくれや。
(妻)ああ。あっ、そらね。父ちゃんのがんねわ。
(夫)何か言うてやんだ。箱ん中こと見てみれや。あと2つあんねっか。
(妻)ああ、これかね。
あとで、原さんとさいとぅさんが遊び来るすけ、出そかと思ってさ。
(夫)つまり、俺のがんねって事らか。俺が食べるがん1つもねって事らか。
(妻)わぁりろも、我慢してもらわれる。お客さんのがんらすけ。
(夫)ところで、おめいくつ食べたんだ。
(妻)俺かね、さっき2つ食べて、今1つ食べたばっからて。
(夫)何や、そせば始めは俺の分もあったって事らねっか。
(妻)まぁまぁ、あんたもシュークリームぐれでそんげ怒らんたっていいねっかね。
(夫)おめ、シュークリームなんて俺のでぇ好きながんなんだれ。
おめらって分かるろ。
(妻)そんげ喰いてんだば、おめさんの食べるがん自分でこうてこいばいいんだわ、ほんね。
(近藤アナより注意)
尚、このコーナーで紹介している言葉は、
主に新潟市とその周辺で使われている方言ですが、
それでも、世代や地域によって、
使い方、解釈、発音、アクセントなどに
微妙な違いがある事を御了承下さい。
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