今回は、新潟弁の敬語表現について勉強します。
例えば、「痩せる」という単語があります。
これを標準語の敬語で表すと、
「痩せられる」とか「お痩せになる」という言い方になります。
では、新潟弁ではどんな言い方になるでしょうか。
新潟弁では、敬語表現の場合、
語尾に、尊敬の「なる」或いは「なさる」を使います。
従って、新潟弁で「痩せられる」とか「お痩せになる」と言う場合は、
動詞の「痩せる」に、尊敬の「なる」或いは「なさる」を付けて、
「痩せなる」もしくは「痩せなさる」という言い方になるのです。
ちなみに、「なる」と「なさる」を比べた場合、
一般的には「なさる」の方がより改まった表現だと言われます。
(スキット)
(山本)清水さん、ひさーしぶりにおらうち遊び来てくれてうれーして。
元気らったかね。
(清水)ああ、俺なんていっつも元気らわね。今日御主人いねんだか。
(山本)ああ、おらとこのとうちゃんなんて、今日も遊び行ってますがね。
どご行ってんだか。
まぁまぁ、おらとこのとうちゃんの話なんていいすけ、お茶飲みなれて。
せっかく入れたんだすけ。
(清水)おう、おう、ありーがと。んん、うんめお茶ら。
(山本)ケーキと饅頭もいっぺ食べなされて。
おめさんのために用意したんだすけ。
(清水)ありーがと。だろも、このちいせ饅頭ひとつでいいて。
(山本)清水さん、どうしなさったんだ。遠慮しねでいっぺ食べなさればいいわ。
(清水)いや、いいて。
医者にこれ以上太らん方がいい言われたもんだすけ、あめがん控えてんさ。
(山本)確かに清水さんちとばか痩せなったみてらわ。
昔よかいい男んなりなさったわ。
(清水)そらろ。山本さんも気つけれ。
しばらく会わんうちにまた太ったみてらねっけ。
(山本)これぐれ太ってっと、へぇどこまで太っても気にならのなんさね。
(近藤アナより注意)
尚、このコーナーで紹介している言葉は、
主に新潟市とその周辺で使われている方言ですが、
それでも、世代や地域によって、
使い方、解釈、発音、アクセントなどに
微妙な違いがある事を御了承下さい。
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