今回のポイントは新潟弁の敬語の否定表現です。
前回は新潟弁の敬語表現を勉強しましたね。
新潟弁の敬語表現は、
動詞などに、尊敬の意味を持つ「なる」或いは「なさる」を付けるのがポイントで、
例えば「納得をされる」という文章は、
「納得しなる」或いは「納得しなさる」という言い方になるんでした。
では、敬語の否定の表現の場合は、
新潟弁ではどのような言い方をしたらよいのでしょうか。
敬語の否定表現の場合は、
動詞などに「なんね」或いは「なさんね」を付けるのがポイントで、
「納得をされない」という文章を新潟弁に訳すと、
「納得しなんね」或いは「納得しなさんね」という言い方になるのです。
「なんね」の代わりに「なさんね」を使用すると、
より丁寧な言い方になります。覚えておきましょう。
(スキット)
(山本)今、林店長探してんですろも、どごにいなるか分かりますか。
便所でも行ぎなってんでしょかね。
(男性)いや、俺もひょっとしてと思って便所見に行ったんですろも、いなんねんですて。
ところで、山本さん、林店長に何の用事ですか。
(山本)今お客さんが電話かけてきなって、
言いて事があっすけ林店長と話させれ言うていなさんですて。
(男性)おう、それであれば店長代理の俺が代わりに対応しますわね。
電話どごですか。
(山本)いや、俺が林店長いなんねすけまたにしてくんなせや言うたんですろも、納得しなんねですて。
(男性)まぁ代わりに俺が電話出ますわね。
(山本)いや、だすけ、いっくら俺が言うても納得しなんねんだすけ、誰が代わりに出ても無駄ですて。
(男性)そせば、俺が店長の物まねして電話出てみっか。
「もしもし、店長の林ですが」言うて。
(山本)おっ、おめさん林店長の物まね上手らもんねぇ。
確か、前の鈴木店長のまねも上手らったいねぇ。
(男性)前の鈴木店長かね。
「山本君、山本君、お前さんもまぁ少し休め休め」。こんげ感じらいねぇ。
(山本)そうそうそうそう。おめさん上手らわ。
忘年会ん時またみんなの前でしてみせれて。はははは。
(男性)いやいや、みんなの前でなんてしょうしで出来ませんて。はははは。
(近藤アナより注意)
尚、このコーナーで紹介している言葉は、
主に新潟市とその周辺で使われている方言ですが、
それでも、世代や地域によって、
使い方、解釈、発音、アクセントなどに
微妙な違いがある事を御了承下さい。
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