今日は「ずる」について勉強しましょう。
新潟弁には「ずる」いう言葉があります。
これは「静止していた物体が横に動く」というニュアンスの言葉で、
例えば、止まっていた車や電車や新幹線が動き出した時、
机やこたつなどの位置が少し変わった時などに、
「車がずる」「汽車がずる」「机がずる」「こたつがずる」などと言います。
また、スキットの中にもあったように、
物体が突然動いた時には、
衝動的に「ずってる、ずってる」などという場面もしばしば見られます。
(発音練習)
「車がずる」
「汽車がずる」
「机がずる」
「こたつがずる」
「ずってる、ずってる」
(スキット)
(亭主)あああ、ちとばか飲み過ぎたみてら。
(山本)とうちゃん、酒飲んで俺に車で迎えに来させるのやめてもらわんねけ。
(亭主)いいねっか。
(山本)いいねっかでねぇて。
いきなり電話よこして車で迎えに来いなんて言われっと、
俺うちで何でも出来ねんだて。
(亭主)何さ。おめなんてどうせ暇らねっか。
(山本)どうしてそういう事が言われるんだ。こみともねて。
(亭主)おう、おめ、運転きぃつけれ。
ここの坂道しかもか急らすけ、
坂登る途中でこんげして信号待ちさせられっと、
車が後ろにずってしまうんさ。
(山本)でぇじょぶらわね。
(亭主)でぇじょぶでねぇて。
オートマらばいいろもマニュアルなんだすけ、おめ発車しる時きぃつけれ。
(山本)でぇじょぶらわね。
(亭主)おう、ほれ、ずってるずってる。後ろにずってる。
(山本)とうちゃん、あんまでっけ声出すなて。
(近藤アナより注意)
尚、このコーナーで紹介している言葉は、
主に新潟市とその周辺で使われている方言ですが、
それでも、世代や地域によって、
使い方、解釈、発音、アクセントなどに
微妙な違いがある事を御了承下さい。