アドバイザー:新潟中央短期大学 教授 石本勝見 先生
ラジオネーム:めろ さん
3歳の娘さんと5歳の息子さんがいるママさん。子供の叱り方についてのご相談。
子供への叱り方が感情的になりすぎている気がしています。息子からは、いつもママは怒っているとか、お友達のママはそんなに怒らない、などと言われます。だんだんやんちゃになってきた息子に「なんでそんなことするの!」と強くいってしまい、そのあとで後悔してしまいます。もっと優しく、上手く叱ることが出来たらいいんですが…
お答え:お母さんが、ご自分のことをよく見てらっしゃってますね。感情的になりすぎているとか、後悔しているとか。すごくいいお母さんだと思いますよ。それともう一つ、お子さんが、お母さんにこうして欲しいとか言ってますよね。これもすごく良いんです。子供たちがもう、ふんっと言って全然お母さんを相手にしないとか、いじけてる、とかそういうことじゃなくて、きちんと言っている、これもすごくいいんですよ。それで、最後に言いたいんですけど、皆さんもお分かりと思うんですが、母親というのは子供とのやり取りの中で母親になっていくんですね。なにも、教えるだけが親の役割ではなくて、子供から教えてもらうというのが大事なんじゃないでしょうか。そう考えると、まず、そのやり取りができているというのがすごく良いですよ。それを踏まえまして、3歳と5歳のお子さんが居る、というのはすごく大変だと思います。叱るというのもなかなか大変だと思います。上手にできたらな、と思う気持ちもよく分かります。ここで問題なのは、子どもの状態じゃなくて、叱る側の心持が大きいんですね。叱るこちら側に余裕がないと、どうしても感情的になってしまうんですね。なので、叱る前に深呼吸をするとか、こちらの気持ちを落ち着ける工夫ができると良いのではないでしょうか。また、叱る時には、「そんなことしちゃダメ!」というよりも、「こうして欲しい」という自分の気持ちを伝える、ということを意識すると、言い方も変わってくると思います。
いつも言っていることで、なかなかできないことでもありますが、子供というのは、叱られるよりも褒められることの方が大好きなんですね。それで、私は「上回り理論」と言っていますが、子供の出来ることを認めていく、それを見る目っていうのを、子どもの悪いところを見る部分よりも多くする。「このことは出来たけど、別のことは良くなかったね」とか、「昨日はよく出来ていたけど、今日は出来なかったね」などと言うようにすると、子供にも気持ちが良く伝わると思うんですよ。やっぱり、子どもは悪い自分は分かっているんですね。それで、人間子供だけじゃないですけど、自分の良いところの方を見てほしいものなんですね。そこのところを、叱るときに忘れないで、ちゃんと良いところも見ているんだよ、と伝えることが大事だと思います。